V8!!
メイキング・オブ・マッドマックス 怒りのデス・ロ−ド Abbie Bernstein 矢口 誠 玄光社 2015-07-21 by G-Tools |
- 「頭をからっぽにして見よう」という言い回しがあって、自分は映画を観るときはむしろそのタイプなんだけれど、この作品の場合多分にそのフレーズがひとり歩きしている感があって。例えば「ストーリーはあってないようなもんだから…」みたいな物言いがされるけれど、まっっっっっったくそんなことはないと思うし。
- つまるところ「ヒャッハー!」というフレーズと、何よりこいつ↓があまりにもインパクト与えすぎたんじゃないかと。ギター男ことドゥーフ・ウォーリアーとか多少逆輸入感もありつつ。
- 例えばそのギター男にしたって、存在自体が「バカ」の極みなのに、「吊られた状態で寝てるのか…」とか、あの異常な世界においてどういう暮らしをしてるのか、っていう背景がいちいち考えられていて、奥行きというか深みというか、すごくある。
- 引きの絵の美しさ、スケール感。特に序盤の砂嵐に突入→雷鳴のくだりは凄い。
- ゴッド・オブ・ウォーシリーズであったり、CoDシリーズなり、BF3のビル崩れでもいいけど、そういったQTE / 一人称演出の進化の果てに獲得した「とてつもない事態の体験」は瞬間風速的に映画の迫力を超えるものがあった。今作は「とにかく作りこむ」という力技と、「とにかく実際やる」という力技の合わせ技、「車の運転 / 進行」のライド・アトラクション的楽しさもあり、久々にしっかりしたアクション映画を観たなあ、と思った。シーン単位の情報量がメガ盛り。
- 夜のシーンの異常な、しかし正解だ!って感じのライティングとか、前述のスケール感ある画もあり、ビジュアル面から漠然と「神話的だなあ…」と感じた。もちろん「行きて帰りし物語」という構造は前提としてある。
- 最低限のセリフで語り切るストーリー、無駄がない。切れ味。
- フュリオサの説得力!「この物語の主人公さ」感ある(バルフレア)。
- いっつも口になんかつけてるトム・ハーディ!(ベインだけやろ)後ろ手でこじりまくる姿のあまりの情けなさが素晴らしい。あとシーンによって結構メルギブに寄せてきてるね。
- 爆死するときは銀のスプレー用意しとかないとなーと思った。
- 武器将軍、優遇!
エンドロールに入ったら妙に情報量の多いミクスチャーロックが流れてきたぞ…?と思ったらマンウィズだった。字幕版でもそういうタイアップあるんすね…